ポーランド語って、パッと見に子音が連続しているので
英語やラテン系の言語の方に親しみがある私にとって、
スラブ系言語というのは見た目からして結構難解に映ります。
人の名前についても同様、名刺に書いてある正式な名前の発音は
カーシャに教えてもらっても一回では覚えられず時間が掛かっていますしね。
名前ということを考えると、ポーランドと日本で大きく違う点があります。
それは、日本のように名前を自由に創造することが出来ない、ということです。
ポーランド人の名前とは、原則として男女別に決められた
名前一覧からの「選択」である、ということ。
このポーランド科学アカデミー言語文化局作成の一覧から外れる場合には、
そこでの判断を仰ぐ必要があるそうです。
例えば、アメリカなど外国の名前などを付けようとすると
役所で一悶着あったりするようです。それでも女性の名前は最後に必ずaで
終わらないといけないというのは絶対の決まり事となっています。
名前を付けられる際、役所と揉めたというエピソードを持っている
カーシャの友人もいるという話などを聞いてびっくりしました。
私:「日本では名前の流行というのがあるけどポーランドにもある?」
カーシャ:「ありますよー。キラキラネームも(笑)。」
私:「え?ポーランドのキラキラネーム!?どんな名前?」
カーシャ:「ニコラ、オリヴィア、ヴィクトリアとか」
私:「へー。あんまりキラキラって感じでもないような気もするけど・・。
カーシャじゃなくてヴィクトリアだったらどんな感じかなぁ。」
カーシャ:「なんか恥ずかしいです。」
ところで、実はカーシャというのは愛称形で、正式にはカタジナです。
愛称形というのは、名前を短くしたり(逆に長くなるものもありますが)、
軽く呼びやすく変化させたもので、(~ちゃん)って感じで親しみや愛らしい雰囲気も加わります。
ただ、英語でWilliam(ウィリアム)の愛称WillとかBillとかと同じく、
大人になっても使われるので、安易に~ちゃんという訳ではありません。
そして、それぞれの名前で定まった愛称形があります。
Katarzyna(カタジナ)の愛称形がKasia(カーシャ)です。
確かに響きが可愛らしいですね。カーシャにぴったり。
さらに掘り下げると「ぞんざい形」なるものが存在するそうです。
投げやりで、突っぱねた、乱暴で失礼な呼び方なのか・・
いえいえ、そういう訳ではないようです(笑)。
どちらかというと、カッコイイ、ちょっとクールな響き。
ちびっこでなくなった男子以上の人に使われるそうです。
愛称形が可愛さプラスとすれば、ぞんざい形はその可愛いという要素を省いたもの、
という説明の方がしっくりするかもしれません。
例えばポーランド人の男性の名前、WIZA社の創設者の
Wiza(ウィザ)氏のお名前でもあるStanisław(スタニスワフ)は、
愛称形ではStaś (スタシ)ぞんざい形ではStasiek(スタシェク)。
写真:去年2014年Stanisław Wiza氏とココアのビスケットを食べながらの歓談
多くのポーランド人男性同様Wiza氏も、甘いものも大好きみたいでした。
愛称形の響きが持つ愛らしさは伝わってくる気がしますが、
ぞんざい形の持つ”感じ”を感覚的に分かるには時間がかかりそうです。
また、意外にも名字についてはすごい数が存在しています。
人口4000万弱に対して40万以上の数があるらしく、
日本の名字が人口1億3000万に対して30万弱ということを考えると
ポーランドの名字の数は膨大ですね。
そうなんですねーー これには きっちりした歴史的理由があるのでしょうね
実に興味深いです。
今朝、たまたまポーランドのRademenesちゃんという名前の
看護猫のニュースをしていたのですよ~。
この名前の意味も言ってたのですが。。内容に感激して忘れてしまいました苦笑。
Kasiaはこのニュース知ってるかな~と思いながらブログを開くと・・・
いつものお料理やお皿の話題とは異なり~で なんだか驚きました!
参考までに
「Rademenes The Nurse Cat Helps Other Animals」で検索出来ますよ~
Misaさま
コメントをありがとうございます。
ポーランドについてはカーシャがメインに発信中ですが、
私も日本人から見たポーランドという視点でたまに考えてみようと思い、
今回は名前について触れてみました。
動物病院で引き取られた猫♂が元気になって
今度は入院している他の動物に寄り添って看護しているのですね。
写真も見ました。なんとも甲斐甲斐しい看護猫ちゃん。
猫の名前についてはカーシャに解説してもらいます(笑)。
Misa 様
コメントをありがとうございます。
ポーランドでもこの話はかなり有名で、
今朝私もインターネットのニュースで見たところでした。
実は、1984年の子供向けのドラマに登場したのが、
Rademenesという魔法使い猫で、ポーランドでとても人気がありました。
ドラマのタイトルは「7つの願いごと」。
ある日、主人公の少年が野良猫の命を救い、
その代わりに猫が少年に7つ願いごとを叶えることを約束するという内容です。
ニュースで出てきた猫を”Rademenes”と名付けた人はきっと
子供の時にそのドラマを見ていたんだと思います。