沢わさび by 鳴川睦

わさびと言えば、高原のひんやりした清流で栽培されている清らかなイメージです。ツーンとする揮発性の辛みと香りは、刺身や蕎麦には欠かせません。特に晩秋から冬にかけては辛みが強くなるそうで、まさにこれからがわさびの季節なんですね。

写真:スクエアプレート・大(Z1570-42)

ちょっと贅沢なお刺身をピーコックアイのスクエアプレートに盛り付けました。ボレスワヴィエツの老舗ザクワディ社の伝統柄は、濃紺の発色が際立って美しいのが特長です。ポーリッシュポタリーのアイコニックなこの柄は、ヨーロッパでは根強い人気を持っており、一色使いのシンプルなスタイルで盛り付ける料理を選ばず、使うほどに愛着が湧いてきます。

チューブ入りのわさびは冷蔵庫に常備していますが、安く買える時には本物のわさびが使いたくなるので、思い切って鮫肌のわさびおろしを手に入れました。円を描くようにじっくりすり潰し、薄緑色のクリーミーなおろしわさびが出来あがります。

写真:銘々皿(Z1951-166A)

秋冬にかけては魚も脂がのってくるので、薫り高いすりたてのわさびを添えると、いつもの刺身がより一層美味しく感じられます。

ピーコックアイ by 鳴川睦

全てのポーリッシュポタリーの製造元が共通して持っている、象徴的なパターンデザイン「ピーコックアイ」。ポーリッシュポタリー濃度が最も高い、シンボリックな筆頭柄です。ポーランド語では、PAWIE OCZKO(パウェ・オチコ)と呼ばれています。孔雀のおめめ、って感じです。孔雀の羽の模様をスタンプした、ではなく、孔雀の羽の模様のようだからと言われています。

ポーランドの製造元のひとつであるKALICH(カリヒ)の工場の煙突も、ピーコックアイの柄です。なんともお洒落な建物ですよね。

シンプルながら美しい濃紺は、こんがりしたきつね色のお料理やみずみずしい野菜の色を引き立てます。私自身は、オーバルの大きなプレート、大きなボウル、大きなポットなど、特に大きいサイズポーリッシュポタリーにピーコックアイを多く持っています。

シュッとした引き締まった印象で、カッコ良く見えるところが気に入っています。そして使う度に味わいが深まり、じんわりと愛着が湧いてくる不思議な魅力に満ちているのを感じます。