はじめてのポーランド(製造元訪問編) by 立花

先日ポーランド出張へ行ってきました!
絵本の中にいるような可愛らしい町並みや美味しい食べ物など、
目にするもの全てが新鮮で、とても興味深いものばかりでした。

その中でも一番印象に残っているのは製造元の見学と絵付け体験です。
(工場の見学はZakłady、絵付けは店長と同じくVENAで体験してきました!)
今回は工場見学(成形~施釉)について、書いてみたいと思います。

プレートなど、形がシンプルなものは固形粘土から成形します。
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写真左:棒状になっている固形粘土
写真右:石膏の型

一方で形が複雑なティーポットなどは液体粘土を型に流して成形します。
それぞれの形によって、粘土の使い分けがされているんですね。

ちなみに、マグカップなどは取っ手と本体は別で作り、液体粘土を使って取り付けます。
糊のような役割を果たすので「セラミックのり」と呼んでいるそうです。
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写真:マグの取っ手を付けているところ

それぞれの食器は成形が終わると、乾燥機にかけてしっかりと水分を飛ばしていきます。
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写真:乾燥機でプレートを乾かしている様子

形や大きさによっても様々ですが、固形粘土から作られるお皿は大体1時間半ほどで乾くそうです。
一方、液体粘土は乾くまでに1日くらい必要とのこと。
固形粘土よりも水分量が多いので、納得ですね。

この段階では全体的にグレーをしているのですが、そのあと一度素焼きをしたものは
オレンジとピンクの間のようなとても綺麗な色に変化します。
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素焼きをしたものは「ビスクヴィット」と呼ばれ、まだそこまで強度はなく、もろい状態です。
写真:左が素焼き前、右が素焼き後の色です

素焼きが終わると、ようやく絵付けです!
Zakładyのデザインチームの皆さんにご協力いただき、実際の絵付けの様子を
見学させてもらいました。

くるくるとお皿を回しながら手早く均一にスタンプを押していく姿は、思わず圧倒されてしまうほどでした。
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デザインチームの皆さんのお部屋には、こんなに大きなスタンプもありましたよ!
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絵付けが終わったものは、釉薬に潜らせていきます。
職人さんが一つひとつ丁寧に作業されていました。
大きな壷や形状が複雑なものは、スプレー状にした釉薬を掛けていきます。
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写真左:奥が釉薬を掛ける前、手前が釉薬を掛けた後
写真右:機械の右においてあるような大きなコンテナなどはスプレーで釉薬を掛けます

この後、1200~1300℃の高温で本焼きをすれば完成です!

実際に製造工程の現場を見ることで、「ハンドメイド」という言葉のとおり、
たくさんの人の手によって生み出されることをあらためて感じました。
同じものが一つとないポーリッシュポタリー。
自分で使っている食器も今以上に愛着を持って大切に使っていきたいです。

今回紹介したZakładyだけでなく、その他の製造元でも実際の絵付けの現場を
見学させてもらいました。
工場見学での内容をもとに、ポーリッシュをもっと身近に感じていただけるような
コンテンツを増やしていけたらいいなぁ、と思っています。
どうぞお楽しみに!

帰国しました! by 鳴川睦

ポーランドへの出張を終え、週末無事に日本に到着しました。
移動が多かったことに加え、時差や現地の通信環境の問題などで、
お問い合わせへのお返事に時間がかかったりすることもあったので
ご心配をおかけしたかと思いますが、ご辛抱ご理解いただきまして
本当にありがとうございました。

さて、今回、製造元の方々との再会に用意した日本からのお土産は本高砂屋の「エコルセ」。
神戸の銘菓で全国の百貨店でも見かけるので、ご存じの方も多いかと思います。

上品な薄いクレープの層がサクサクしてとても美味しいお菓子で私の大好物!
甘いもの好きとはいえポーランドのお菓子は結構濃厚なので、
日本の繊細な甘さを喜んでいただけるかちょっと心配もありましたが、
帰国後ポーランドから「とても美味しいスイーツをありがとう」
というメールが届いていたので嬉しく思っているところです。

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スタニスワフ・ヴィザ氏、相変わらず現役で頑張っていらっしゃいました。
幾つになっても研究熱心なところが元気の秘訣だと思わずにはいられません。
日本のお菓子をどうぞと渡すとニコニコ顔に。

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ザクワディの方々も皆さんお元気でした。写真は、ザクワディのデザインチームの方々です。
ここで日々新しい柄が開発されています。

ハートのチョコレートケーキ by 鳴川睦

最近「なんかおやつない?」が口癖の娘達。
お腹がすく年頃なのか、見てるといつも何か食べてます。
買い置きしていたチョコレートケーキミックスがあったので、
おやつに焼くことにしました。

ハート型を使うと可愛いに違いない!
と思ったのでザクワディのハートボウルに生地を入れオーブンへ。
チョコレート色をした生地がハート型のなかでふっくらと膨らんだ
ラブリーな焼き上がりを想像していたのですが、
そろそろかな~と見てみるとハートが裂けていました。
「ガーン!」という漫画的な表現がぴったりな場面に遭遇し、ちょっと動揺・・・

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写真:ハートボウルφ16cm(Z860-1004)

「バレンタインには渡せないね」と家族の皆が笑って食べてくれたので、
それはそれで楽しい時間になったのですが、
お菓子というのはやっぱりルックスも大事ですね。
次はしっとり焼けるレシピで、手作りしてみようと思います。

ハート型に入りきれなかった生地は、ココットボウルで焼きました。
結果的にはこっちの方が可愛いくなってしまいました(笑)。
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写真:ココットボウル(左:Z1245-922,右Z1245-DU60,奥Z1245-120)

コンフォートフード by Kasia

安心感を感じさせる懐かしい味、手軽に調理ができる炭水化物の多い料理、
英語圏の国ではこのような食べのもはコンフォートフード。
つまり「心地よい料理」と呼ばれています。

私にとって昔からこのような心を和ましてくれる食べ物は家に近くあったパン屋の
Chałka(ハウカ)という微かに甘味を感じる四つ編みのパンでした。
焼き立てのハウカの香りだけで心が癒されて、ストレスが半減しました。

心を癒し、手軽に作れ(お店で買ったものをスライスするだけ)、
尚且つ炭水化物の塊のハウカは私にとってまさしく、コンフォートフードそのものでした。

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写真:ポーランドパン屋。焼き立てのパンがずらりと並んでいます。

来日して以来、ハウカを自分で作らないといけなくなったので、
「手軽に調理ができる」と言うところがなくなってしまいましたが、
ストレスやホームシックにはよく効くので、コンフォートフードとして大活躍しています。(笑)

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写真:ザクワディ社の19.5㎝(Z814-964)の皿に手作りハウカと蜂蜜。

Mazurek (マズレック) by Kasia

先週末、家に帰ったら嬉しい届け物が私を待っていました。

2週間程前のことなんですが、母が今年もイースターに家族と離れて暮らす事を
寂しく思っている私に「家からなにか美味しいものを送ってあげるよ」と約束してくれました。
週末に届いた荷物を開けたら、中には「Mazurek」(マズレック)と言うケーキがありました。

Mazurekは前回ブログで紹介したBabka(バブカ)と並んでイースターの定番のスイーツです。
家庭によって、作り方はそれぞれ違いますが、ケーキの強烈な甘さは共通なところです。
砂糖はいつも控えめの実家でも、母が毎年、マズレックにドゥルセ・デ・レチェ
(缶ごと温めた練乳で作った濃厚なキャラメルソース)を大量に使っています。

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ポーランドから長い旅を経て(ほぼ)無事に届いたマズレック。
やっぱり大人になってもお母さんの手作りの味は何よりも美味しく感じます。

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写真:平皿φ16cm(Z818-166A)Zakłady(ザクワディ)社

マズレックは出来立てより、少し”熟成”した方が美味しいです。
杏子ジャムとドゥルセ・デ・レチェの味がお互いに染み込み、
キャラメルの表面が固まり始めるとマズレックが丁度食べごろになったことがわかります。

金曜日 by Kasia

ついに金曜日が来ました。

一週間の苦労の終わり、羽を伸ばせる愛しい金曜日。
英語圏の国では「TGIF‐Thanks God it’s Friday」(やっと金曜日だ、神様ありがとう!)
と言う表現まであります。

ポーランド人の私は金曜日が好きな理由も一つあります。

キリスト教の信仰が深いポーランドでは、イエス・キリスト
が金曜日に十字架で死んだと信じられています。

キリストの死を悼むために、毎週多くの人が金曜日に一日肉料理を我慢します。
その代わり、サンドイッチ、果物が入った甘い団子、クレープ、
ほうれん草の薄焼き卵など、軽めなまるでおやつのようなものを食べます。

子供の頃は「食事にデザート」と言う考え方はとても魅力的に映り、
一週間で最大の楽しみでした。
実は、日本に住み始めてからも、そういう食生活がなかなかやめらず、
金曜日のディナーによく実家のことを思い出させるクレープを作ります。

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写真: 平皿φ19.5cm(Z814-964) Zakłady(ザクワディ)社

栄養バランスをちゃんと保つには、ポーランドで人気なカッテージチーズ(カルシウム!)をクレープではさんで、果物をたっぷり添えていただきます。

ポテトサラダ by 鳴川睦

日本の料理という訳ではありませんが、どの家庭でも普通に
食べられている日本のサラダの代表格「ポテトサラダ」。

サンドウィッチに挟まれていたり、洋食屋でサイドディッシュ
としてメイン料理に添えられていたり、給食にも登場したり、・・
国民的に親しまれている献立だと思います。

親戚や友人の家でも時々いただくことがありますが、実は味噌汁と
同じように家庭によって実に様々な味の違いを感じます。

私が作る時の基本的な材料は、じゃがいも、人参、玉ねぎ、きゅうり、ハム。
きゅうりと玉ねぎは振り塩後に絞り、マヨネーズで和え、こしょうを少々。
大体、毎回同じような味に仕上がっていると思います。

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写真は、普段の我が家のポテトサラダ。
なぜかポテトサラダにはこのフラワーボウルが合う気がして、
最近はもっぱらこれに銘々に盛り付けてばかりです(笑)。

これまで、よそでいただいたポテトサラダには、
グリンピース、茹でキャベツ、ツナ、ベーコン、ゆで卵、
チーズ、りんご、セロリ、コーン、マカロニなどが
入っていたことがありました。

じゃがいもも完全にマッシュしてあったり、荒く潰しただけだったり、
マセドニアサラダのようにキューブ状に茹でただけだったり。
加えるマヨネーズの種類や量によっても味が変わるので、
味のバラエティはまさに十人十色。

日常的な献立なので、よそでいただくことは比較的少ないですが、
時々付け合せにあったりするととても気になって、
興味津々でいただいてしまうほど。
面白くも奥深い料理のひとつだなぁと感じます。

陶器のおもちゃ by Kasia

今月、VENA(ヴェナ)社から新商品の可愛いおもちゃのティーセットが届きました。
置いておくだけで部屋が楽しくなるので、ネットショップでは
あっという間に全部売り切れてしまったほどの人気アイテムです。
(自由が丘直営店にはかろうじてまだ少しあります。)

去年、ボレスワヴィエツに行った時にとても面白い情報を手に入れました。
実はポーランドでは、このような陶器でできたおもちゃが、
かなり昔から作られていたそうです。
2007年にボレスワヴィエツで発見された16世紀の陶芸屋さんの遺跡の中に
こんな小さな馬のフィギュアがありました。

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かつて、このようなフィギュアを棒に刺して、
ボレスワヴィエツの子供たちが遊んでいたようです。

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現在、Zaklady(ザクワディ)社はそのレプリカを作っているので、
もしボレスワヴィエツにある直営店に行くことがあれば、
実際に手にとって見ることもできます!

コロッケ by Kasia

ホクホク暖かい、日本の街中でよく見かけるコロッケ。

実は、ポーランドでも同じ名前の料理があって、
ポーランド語でKrokiety(クロキエティ)と言います。

ただ、日本で人気のジャガイモコロッケと、
だいぶ違い、クレープでお好みの具を巻き、
衣をつけてフライパンで焼く料理です。(レシピ)

ポーランドでは、スープ―(特に赤かぶのスープのバルシチ
と組み合わせて、前菜としてよく食べられています。

コロッケの具はなんでも良いのですが、
最も人気なのは、肉、ザワークラウトとマッシュルームなどです。

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写真:スクエアプレート・小(Z1610-226A) Zakłady(ザクワディ)社
自作のチーズとマッシュルーム入りのコロッケです。
紺色のスクエアプレートに載せて見たら、
いつもと違い少し上品に見えてきました。

読んだとたんに日本人の方が皆、口を揃って「違う!」
と叫びだすかもしれませんが、こんなふうに盛り付けたコロッケは
なんとなく、雰囲気が少しいなり寿司に似てませんか?

と思って、次の日に同じお皿にいなり寿司を載せてみました。

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スクエアのオーブン皿に合うフライ用の網(ザクワディ編)by 鳴川睦

先日、VENA社製とWIZA社製の「オーブン皿・スクエア・大」には
フライ用の網として「21枚取用」がぴったりという話題の続編です。

ザクワディの「オーブン皿・スクエア・大(Z370)」にはどうなのか、
その時に手元に無かったので検証することができなかったのですが、
ようやく調べることができたのでご報告です。

同じく「21枚取用」を使った場合には、次のようになりました。
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実は少し浮いてしまいます。
網を浮かせるための「足」の部分が1cm弱ほど浮き、網の本体が2cm弱程度浮きます。

そのため、WIZA社やVENA社のような安定感とぴったり感は得られないのですが、
当てはめて使うことはできる、という感じです。

では、「21枚取用」より更に小さなサイズではどうだろう、と思いその下のサイズを探してみました。
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それはこれ。角バット用の網では最小の規格のようで、
135cm×177cmの「キャビネ」というサイズです。
*メーカーによっては「30枚取用」という表記もあるようです。
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これだと浮き上がりはありませんが、四方に多少の「遊び」の部分があります。
中央に据えた場合には、四隅に各1.5cmほどの余白ができます。
皿の中央に網を置いて使えば、特に支障は無いと思われます。

ということで、ザクワディのスクエアなオーブン皿に合う網は、
使う方のお好みで決めていただくのが良いのではないか、という結論に落ち着きそうです。

同じようなタイプのスクエアなオーブン皿ではありますが、比べてみるとちょっとだけ
ザクワディの方が小さいため、このような実験結果となりました。
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ところで、ザクワディのスクエアなオーブン皿には
ラザニアなど重ね焼きを想定した深めのオーブン皿(Z1350)もあります。

そこで、試しに今回買ってきた一番小さい「キャビネ(30枚取用)」
を置いてみたところ、多少の遊びはありますがほぼぴったりです。
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縦横のサイズは、Z370のオーブン皿と大体同じですが、
深い分だけ底の面積はちょっと狭くなっているため、
「キャビネ(30枚取用)」が合います。

ごちゃごちゃして分かりにくい話になったので、
今回の実験結果を下にまとめてみました。左端のアルファベットと数字は
フォルムを示す商品番号の左部分です。

「オーブン皿・スクエア・大」
V149(VENA)——–>「21枚取用」
W225(WIZA)——–>「21枚取用」
Z370(ZAKLADY)—–>「21枚取用」OR「キャビネ(30枚取用)」

「オーブン皿・大」(深めのタイプ)
Z1350(ZAKLADY)—->「キャビネ(30枚取用)」

以上、オーブン皿をフライ用のバットとして使ってみる際には
ご参考いただければ幸いです。

《追伸》ザクワディのスクエアのオーブン皿(Z370)は、2015年4~5月頃の再入荷を予定しています。
売り切れてしまって申し訳ありませんが、次回の入荷まで今しばらくお待ちください。