Pączki!(ポンチキ) by Kasia

ポーランドの定番スイーツのPączki(ポンチキ)が
ついに東京にやってきました!

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東京を巡るポンチキヤのキッチンカーです。

日によって場所と時間が変わるようなので、
事前にFBでスケジュールを確認すれば確実に
ポンチキを手に入れることができます。

ポンチキヤのFacebookはこちらからです。

ちなみに、一番近い日にちですと:

5月22日(金) 【the Art of Drinking】@東京ドイツ文化センター
        こちらは17:30~23:30の予定です。

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バラのジャム、ラスベリー、チョコレート、黒ゴマ、
日替わりポンチエックまで、メニューは結構充実しています。
ポーランド人の私のお勧めはやはりバラのジャムです。

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アツアツの焼き立てのポンチキ!
その香りだけでお腹がぐうぐうなってしまいました。

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写真:平皿φ19cm(K1102-DP265) Kalich社
1個はお土産に家に持って帰るつもりだったのですが、
今回特別におまけにもう1個をいただきました!

ポーランド人の名前 by 鳴川睦

ポーランド語って、パッと見に子音が連続しているので
英語やラテン系の言語の方に親しみがある私にとって、
スラブ系言語というのは見た目からして結構難解に映ります。

人の名前についても同様、名刺に書いてある正式な名前の発音は
カーシャに教えてもらっても一回では覚えられず時間が掛かっていますしね。

名前ということを考えると、ポーランドと日本で大きく違う点があります。
それは、日本のように名前を自由に創造することが出来ない、ということです。

ポーランド人の名前とは、原則として男女別に決められた
名前一覧からの「選択」である、ということ。
このポーランド科学アカデミー言語文化局作成の一覧から外れる場合には、
そこでの判断を仰ぐ必要があるそうです。

例えば、アメリカなど外国の名前などを付けようとすると
役所で一悶着あったりするようです。それでも女性の名前は最後に必ずaで
終わらないといけないというのは絶対の決まり事となっています。
名前を付けられる際、役所と揉めたというエピソードを持っている
カーシャの友人もいるという話などを聞いてびっくりしました。

私:「日本では名前の流行というのがあるけどポーランドにもある?」
カーシャ:「ありますよー。キラキラネームも(笑)。」
私:「え?ポーランドのキラキラネーム!?どんな名前?」
カーシャ:「ニコラ、オリヴィア、ヴィクトリアとか」
私:「へー。あんまりキラキラって感じでもないような気もするけど・・。
   カーシャじゃなくてヴィクトリアだったらどんな感じかなぁ。」
カーシャ:「なんか恥ずかしいです。」

ところで、実はカーシャというのは愛称形で、正式にはカタジナです。
愛称形というのは、名前を短くしたり(逆に長くなるものもありますが)、
軽く呼びやすく変化させたもので、(~ちゃん)って感じで親しみや愛らしい雰囲気も加わります。
ただ、英語でWilliam(ウィリアム)の愛称WillとかBillとかと同じく、
大人になっても使われるので、安易に~ちゃんという訳ではありません。
そして、それぞれの名前で定まった愛称形があります。
Katarzyna(カタジナ)の愛称形がKasia(カーシャ)です。
確かに響きが可愛らしいですね。カーシャにぴったり。

さらに掘り下げると「ぞんざい形」なるものが存在するそうです。
投げやりで、突っぱねた、乱暴で失礼な呼び方なのか・・
いえいえ、そういう訳ではないようです(笑)。
どちらかというと、カッコイイ、ちょっとクールな響き。
ちびっこでなくなった男子以上の人に使われるそうです。
愛称形が可愛さプラスとすれば、ぞんざい形はその可愛いという要素を省いたもの、
という説明の方がしっくりするかもしれません。

例えばポーランド人の男性の名前、WIZA社の創設者の
Wiza(ウィザ)氏のお名前でもあるStanisław(スタニスワフ)は、
愛称形ではStaś (スタシ)ぞんざい形ではStasiek(スタシェク)。

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写真:去年2014年Stanisław Wiza氏とココアのビスケットを食べながらの歓談
多くのポーランド人男性同様Wiza氏も、甘いものも大好きみたいでした。

愛称形の響きが持つ愛らしさは伝わってくる気がしますが、
ぞんざい形の持つ”感じ”を感覚的に分かるには時間がかかりそうです。

また、意外にも名字についてはすごい数が存在しています。
人口4000万弱に対して40万以上の数があるらしく、
日本の名字が人口1億3000万に対して30万弱ということを考えると
ポーランドの名字の数は膨大ですね。

Mazurek (マズレック) by Kasia

先週末、家に帰ったら嬉しい届け物が私を待っていました。

2週間程前のことなんですが、母が今年もイースターに家族と離れて暮らす事を
寂しく思っている私に「家からなにか美味しいものを送ってあげるよ」と約束してくれました。
週末に届いた荷物を開けたら、中には「Mazurek」(マズレック)と言うケーキがありました。

Mazurekは前回ブログで紹介したBabka(バブカ)と並んでイースターの定番のスイーツです。
家庭によって、作り方はそれぞれ違いますが、ケーキの強烈な甘さは共通なところです。
砂糖はいつも控えめの実家でも、母が毎年、マズレックにドゥルセ・デ・レチェ
(缶ごと温めた練乳で作った濃厚なキャラメルソース)を大量に使っています。

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ポーランドから長い旅を経て(ほぼ)無事に届いたマズレック。
やっぱり大人になってもお母さんの手作りの味は何よりも美味しく感じます。

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写真:平皿φ16cm(Z818-166A)Zakłady(ザクワディ)社

マズレックは出来立てより、少し”熟成”した方が美味しいです。
杏子ジャムとドゥルセ・デ・レチェの味がお互いに染み込み、
キャラメルの表面が固まり始めるとマズレックが丁度食べごろになったことがわかります。

金曜日 by Kasia

ついに金曜日が来ました。

一週間の苦労の終わり、羽を伸ばせる愛しい金曜日。
英語圏の国では「TGIF‐Thanks God it’s Friday」(やっと金曜日だ、神様ありがとう!)
と言う表現まであります。

ポーランド人の私は金曜日が好きな理由も一つあります。

キリスト教の信仰が深いポーランドでは、イエス・キリスト
が金曜日に十字架で死んだと信じられています。

キリストの死を悼むために、毎週多くの人が金曜日に一日肉料理を我慢します。
その代わり、サンドイッチ、果物が入った甘い団子、クレープ、
ほうれん草の薄焼き卵など、軽めなまるでおやつのようなものを食べます。

子供の頃は「食事にデザート」と言う考え方はとても魅力的に映り、
一週間で最大の楽しみでした。
実は、日本に住み始めてからも、そういう食生活がなかなかやめらず、
金曜日のディナーによく実家のことを思い出させるクレープを作ります。

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写真: 平皿φ19.5cm(Z814-964) Zakłady(ザクワディ)社

栄養バランスをちゃんと保つには、ポーランドで人気なカッテージチーズ(カルシウム!)をクレープではさんで、果物をたっぷり添えていただきます。

イースターバスケット by Kasia

先週末ポーランドではイースターが始まりました。

毎年、この時期に親が沢山の美味しそうな写真を送ってくれるので、
家族と一緒にイースターを楽しめないのはいつもとても悔しくなります。(笑)

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今年の実家のイースターバスケットです。
ポーランドでは、イースター日曜日の朝ご飯の時に食べる食材をそれぞれ少しづつ
バスケットに入れ、神様の祝福を受けるために教会にもって行く習慣があります。

バスケットの中身は家庭によって少し違うらしいのですが、
定番はソーセージ、塩、 ホースラディッシュ(西洋わさび)、
パン、オレンジとイースターエッグです。

写真をよく見て気づきましたが、今年、実家のバスケットには
パンの代わりにケーキが入っていたみたいです。
このケーキはポーランド語で「babka」(バブカ)と言い、
特にイースターの時にとても人気な卵の黄身を
たっぷり使ったブリオッシュのような菓子パンです。

実家の写真に写っているものはバスケットのサイズに合わせた
カップケーキのような小さなものですが、
通常サイズのbabka(バブカ)ならこちらです。

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写真:デザートプレート20×20cm(V205-U019) VENA(ヴェナ)社
ケルセンで取り扱っているWIZA社のクグロフ型を使った自作のbabka(バブカ)です。
とても手軽な材料を使ったレシピなので、クグロフ型をお持ちの方々に
是非お勧めしたいです。レシピはこちら

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写真:クグロフ型(W813-132) WIZA(ヴィザ)社

コロッケ by Kasia

ホクホク暖かい、日本の街中でよく見かけるコロッケ。

実は、ポーランドでも同じ名前の料理があって、
ポーランド語でKrokiety(クロキエティ)と言います。

ただ、日本で人気のジャガイモコロッケと、
だいぶ違い、クレープでお好みの具を巻き、
衣をつけてフライパンで焼く料理です。(レシピ)

ポーランドでは、スープ―(特に赤かぶのスープのバルシチ
と組み合わせて、前菜としてよく食べられています。

コロッケの具はなんでも良いのですが、
最も人気なのは、肉、ザワークラウトとマッシュルームなどです。

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写真:スクエアプレート・小(Z1610-226A) Zakłady(ザクワディ)社
自作のチーズとマッシュルーム入りのコロッケです。
紺色のスクエアプレートに載せて見たら、
いつもと違い少し上品に見えてきました。

読んだとたんに日本人の方が皆、口を揃って「違う!」
と叫びだすかもしれませんが、こんなふうに盛り付けたコロッケは
なんとなく、雰囲気が少しいなり寿司に似てませんか?

と思って、次の日に同じお皿にいなり寿司を載せてみました。

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マッシュルームとお米のサラダ by 鳴川睦

昨年のポーランドでのVENA社の方々とのディナーはとても素敵な時間でした。
書籍「ポーランドの大人かわいい器で”幸せ暮らし”」にも
書いていますが、いただいた料理は感激の連続!
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VENA社の経営者のアレックとエヴァ(デザイナー)夫妻のご自宅は
ポーランド貴族の館を継承した造りとなっており、2年前に新築されたそう。
うーん、素敵すぎる!しかも広々。裏庭には、家庭菜園もあるんです。

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使われていた食器は勿論全てVENA社のもの。
並べて置いてあるだけでもうっとり、さすが製造元です。
ディナープレートは、ケルセンでもお馴染みの26cmのVENAの代表的アート柄(V134-A001)でした。

これらのご馳走を作ってくださったのは、エヴァさんと、
VENAの経営者のひとりスラヴェックの奥様、クリスティーナさん。(写真右)
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全部美味しかったのは言うまでもありませんが、
中でもマッシュルームとお米のサラダは何度もお代わりして
沢山食べてしまいました。それがこれです!
φ26cmの大きなウェイビーボウルに盛り付けられていることから
いかに多くの量が盛られているか分かります。

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きのこ類が大好きなことに加え、小ネギもどっさり入っていて、
まさにわたし好み。また食べたい、日本でも再現してみたい、
と思ったのでクリスティーナさんにレシピを教えてもらって
帰国後も自宅でちょくちょく作るようになりました。

【マッシュルームとお米のサラダ】

《材料》

マッシュルーム 600g
小ネギ(万能ねぎ)1束
冷やご飯    200g
サラダオイル 大さじ1
マヨネーズ   大さじ1
醤油      小さじ2
オレガノ(乾燥) 少々
コショウ    少々

1)油を入れたフライパンに、スライスしたマッシュルーム、醤油、コショウ、オレガノを加え、マッシュルームの水分が無くなるまで炒めます。
2)これをボウルに移し、冷やご飯と細かく刻んだ小ネギを入れ、マヨネーズを加えてよく混ぜれば出来上り。

《鳴川からのコメント》

上のレシピ、かなりのマッシュルームの量で、量り売り購入が多いポーランドと違って
日本でこの量を調達する場合には、8個入りの6~7パック分くらいに相当します。
時々量が揃わない時もあるので、私はクリスティーナさんから教えてもらったレシピの
2/3の量のマッシュルームを使うことも多いです。その場合、小ネギの量はそのままで、
冷やご飯を150gに減らし、調味料も若干少なくする程度でOKです。
ブラウンマッシュルームでも全く問題なく作れます。

また、このレシピを見てお気付きかと思いますが、
お醤油が使われています。ポーランドにもちょっと大きなスーパーには
お醤油が売ってあって誰でも買えるのですが
これをちょっと入れると味のアクセントになるそうです。
ポーランドのごく普通のご家庭で、お料理に醤油を使っている方がいるなんて!
私にとっては驚きでした。

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クリスティーナさん直伝のサラダ、
日本でも簡単に再現できるポーランドの家庭料理で、
健康的でたっぷり食べられます。
肉料理やフライなどの付け合せにもぴったりです。

皆さんも是非お試しください!

おかゆ by Kasia

スキー、スノーボード、スケート、
先の3連休の間にちょっと遠出して、
雪遊びされた方も多くいらっしゃると思います。

私は…親不知を抜歯しました!
その後、しばらく固い食べ物とお別れして、
おかゆで満ちた日々を過ごしています。

野菜粥、卵粥、雑炊、そしてデザート風のバニラライスプディング
(つまり牛乳でゆでたバニラエッセンス付きの米粥)、
世界で様々なお粥の料理がありますね。
そろそろもう少し歯ごたいのあるものも食べたいな…

さて、今日のお粥はポーランドで
とてもポピュラーな小麦の胚芽で作られたお粥です。
ポーランドではこのお粥を朝に食べることが多いのですが、
味があまり無いので、上にバターまたはジャムをのせて食べるのが一般的です。

作り方はとても簡単で、麦の胚芽と牛乳を鍋に入れて、
滑らかなおかゆの状態になるまでに弱火で湯がきます。

味を形容するのはちょっと難しいのですが、
店長に相談したところ、他の料理に例えると、
日本では赤ちゃんによく食べさせるパン粥に似ているようです。

今回はお粥にマンゴソースをかけてアツアツのうちにいただきました。

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写真:ポーリッシュマグ・大(V352-B203)VENA(ヴェナ)社

飲み口が広くて、紅茶やコーヒだけでなく、
スープや今回のようなお粥でもとても使いやすいです。
ふっくらした形は保温性があり、食事や飲み物は冷めにくくなっています。

縁起の良いもの by 鳴川睦

縁起を担ぐのが好きな私達日本人。
初夢は「一富士、二鷹、三茄子」。
おせち料理は、昆布、黒豆、栗きんとん、数の子、海老・・・
松竹梅や鶴亀、鯛、お財布に小さなカエルのオブジェを入れたり、
幸せにちなんだ自然界の植物や生き物が次々に登場して
福を招いてくれるなんて面白くて楽しいです。

昨年秋にポーランドを訪れた時にWIZA社のリディア社長と
この「縁起の良いもの」についておしゃべりしました。

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私「ポーランドの縁起の良いものって?」
Lidia「それは象。」

なんて話をしていたのを思い出しました。
“ポーランド”の縁起の良い生き物が「象」だなんてちょっとびっくり。

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鼻を上に上げている、ということが肝要で
飾る時には窓辺から外を向くように置くと幸福を呼ぶそう。
幸せを外から招き入れるんでしょうね。
勿論WIZA社の象の置物も鼻は上向きです。
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後ろ姿もプリティですよ~。
次回のWIZAからの入荷にはこの象さんが入ってきます。
どうぞお楽しみに!

それにしても日本では沢山縁起の良いものがあるのに、
ポーランドって象だけ!?

私「象の他になんか縁起のいいものってポーランドには無いの?」
カーシャ「コウノトリくらいかなー。」
私「なるほど赤ちゃんを運んでくれるもんね。」
カーシャ「ポーランドではコウノトリは赤ちゃんを運んで来ないですよ。
      コウノトリが煙突に巣を作ったら、その家には幸福が訪れると言われています。」
私「ふーん。ちなみに赤ちゃんは何が運んでくる?」
カーシャ「キャベツ」

ということで、ポーランドではコウノトリも縁起が良い生き物だそうです。

赤かぶのスープ「バルシチ(Barszcz)」 by Kasia

日本では12月25日を過ぎると、一変してお正月の準備が始まりますね。
でもポーランドや他のヨーロッパの国々では、
クリスマスシーズンは1月6日(東方の三博士の日)まで続きます。

その時期に、ポーランドの食卓で欠かせない料理はビーツのスープです。
ポーランド語で「バルシチ」(Barszcz)と呼び、
日本でも人気なロシア風の「ボルシチ」によく似ています。

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写真:スープ皿(Z1002-29)Zakłady(ザクワディ)社

クリスマスの時、よく食べられている水餃子入りバルシチです。
中華料理のワンタンのように、四角の形に切った皮にマッシュルームの具を包みます。
出来上がった餃子は豚の耳のように見えるので、
ポーランド語でuszka ウシカ(耳ちゃん)と呼びます。